心温まる時と場をつくる
大事なのは、家族と友だち
「若者が未来に希望を持てる社会を創る」
自分なりの原体験と課題認識を基に、上記ミッションを掲げて、株式会社ウィルフを創業・経営してきました。参議院議員選挙にも挑戦しました。
自分一人は、ちっぽけな人間であったとしても、「志ある強い個人こそが社会を前進させる」と信じ、自分なりの社会変革を進めたいと取り組んできました。
しかし、33歳の時、癌が進行していると宣告されました。
今どき、癌なんてすぐ治るかと思いきや、5年以内の生存率4割と言われ、それでも生きるために入院し、手術を待っていました。
その時に感じたのは、底知れぬ虚無感でした。
いくらミッションだビジョンだと語っていても、そんな抽象概念は、病院のベッドの上では何の意味も持ちません。
あれ。こんな価値がないもののために、自分の時間を使っていたのかと。
ミッション・ビジョンを追い求めても価値がないと感じた時に、では何のために生きるのか、生きる目的を失いました。
わざわざ、身体を切り刻んで手術して、ミッションビジョンのためにと辛い思いをして、生きる必要もない。
せっかく癌になったんだから、そのまま死ねばいいか。
そんな思考をぐるぐる巡りながら、病院のベッドで手術を待っていました。
しかし、激励に来てくれた友だちが寂しそうにしてくれている。
母親が、見たこともないほどに混乱している。
父親が、「お前、死ぬなよ」と涙を流している。
そんな姿を見て、家族と友だちのためには生きなければと思いました。
私にとって、癌になったのは、本当にいい経験でした。
その経験がなければ、人生でもっとも大事なのは、家族と友だちだと気づけませんでした。
経営者の孤独
手術を終え、仕事に戻ってみると、家族や友だちと過ごした時間とは異なる、孤独を思い出しました。
思い通りにいくことばかりでもない。人に相談できないことも多い。
普通の人が考えることをやってても成功できない一方で、周りと異なる意思決定をすることで、反抗され、足を引っ張られることもある。
それでも、すべての責任をおい、決断し、進んでいかなければならない。
入院時との対比を感じ、孤独な仕事だなと痛感しました。
心温まる時と場をつくりたい
それでも、生きる意味などない人生を楽しいものにしていくためには、
家族・友だちといる時間のような、心温まる時と場をつくりたい。
少しでも、そんな時間を増やしていきたい。
Hawarsは、どうすれば心温まる時と場がもっともっと増やせるのか考え、試行錯誤していく場として、存在していきたいと思います。
まずは、自分自身が経験してきた中小企業経営者の孤独に対し、プロとして気持ちに寄り添える、そんな取組から進めていきたいと思います。